shionjyou2

My Little Journey in Switzerland

シオン城へのいざない.
一見美しいお城の実態は?


 



18世紀に作り変えられた橋を通って堀を渡って中庭に入ると
  牢獄として使われた地下にに通じます お城の中なのに 
外観とは想像もつかない岩肌だらけの部屋でした



サボォワの君主たちは 多くの宗教戦争の敵をそこに
閉じ込めたのです ジュネーブの司祭ボニバールもまた,
  幽閉された一人でした 両手両足に枷をつけられ、クサリに
繋がれて 4年間 閉じ込められていました

イギリスの詩人バイロンが,叙事詩「シオンの囚人」で 
彼を悼み歌ったので この城が有名になったのです 

そして隣の部屋は 絞首刑の部屋です

石柱にバイロンの落書きが残されていました。梁に今でも
使われていたロープが下がっています  (左の写真)
ここで吊るされた囚人の遺体は そのまま 滑り台のように
滑って レマン湖の水面にボチャン と水中に葬られたのです

この下の写真のこの窓です

....

岩を削った広いだけの部屋寒さが深々と肌を刺す冬
 
蒸し風呂のような暑さの夏 トイレも見当たりません 

シャワーも無し 辺りは薄暗く観光客が居るのに悪霊
が覆い被さってきそうだった 隣には首吊りのロープ
が下がっている そこに4年間も ! 部屋の片隅の棒杭

に今も2つの枷が下がっていました こんなお城別荘
にどーぞと言われてもいーらない!でも管理人さんは
子供と一緒に今もここに住んで いるのです 首吊り

は怖いので小さな写真にしました この城の窓から覗
いた レマン湖の水は あくまで明るく 静かで、
長い歴史の攻防を静視しているかの様でした


勿論トイレは水洗? です 岩と岩の間に 柵が掛けてあるだけ 
囲いもありません お姫様もそこで........!!!

こうした陰惨な歴史を合わせ持つのが一見美しい
 中性のヨーロッパの城の実態なのです
この下の写真はこの城の中庭です


城の中庭は 季節の花で埋まっていました